モデル概要と旧個体値チェッカーとの違い
本来であればモデル説明は数式を全て記載する必要がありますが、ポケモンスリープにおける数式計算は自明な部分が多分にあるので、計算モデルの概要図を記載します。標準的な1日の取得エナジーを算出し、サブスキルや性格によるそこからのエナジー変化量でそれぞれのサブスキルを評価しています。
※スキル確率,食材確率の出典
RaenonX『ポケスリ攻略』様
ポケモンスリープ攻略・検証wiki様
※このモデルについて詳しく解説した動画のリンクを貼っておくので、興味がある方はご覧ください。(質問がある方もいったんこの3本の動画を理解してからでお願いします)
①基本の考え方
②旧個体値チェッカーの解説その1
③旧個体値チェッカーの解説その2
細かいサブスキルの説明は後述するとして、旧個体値チェッカーとの大きな違いは下記2点です。
①ポケモンごとの食材取得率,スキル発生率を考慮
②スキルレベル1~6のテーブルを用意し、入力からそのポケモンに合うテーブルを自動的に判定
これらの仕様変化により、きのみが強い子はきのみ系ステータスの評価が、食材が強い子は食材系ステータスの評価が、スキルが強い子はスキル系ステータスの評価が上がっています。つまり、ポケモンに応じて最適な個体値チェックをしています。
例えばスキルタイプの場合、これまではスキル発生回数の差が他タイプと大きく差がついていなかった関係で、スキル系のサブスキル評価値が相対的に高くなく、おてつだいスピードやきのみの数Sの評価値が高く評価されていました。
しかし今回のアプデではスキルタイプの恵まれたスキル発生回数も考慮しているため、スキル発生確率Mなどの評価が上がっています(高いものに高い確率をかけると低いものにかけるよりも値が大きくなるイメージ)。自分でいうのもなんですが、考慮できてないものがほぼないので、かなり実態に即した評価になっていると自負しています。※あとは睡眠時間スライダーの実装で完璧になるはずです
これらの仕様と前回との閾値の差により過去の個体値チェッカーと判定が変化する子がいるかもしれません。それについては大変申し訳ございません。おそらく今回の個体値チェッカーの精度は格段に上がっているため、今回の方が正しいです。
今回の個体値チェッカーは「その子がLv.50になったら…」「その子が第三食材を開放したら…」「その子にメインスキルのたねを使ったら…」など様々なケースで個体値を確かめることができます。
正直シンプルなようで実際には複雑なモデルを組んでいるので、この個体値チェッカーを理解するには相当の知識がいるのですが、理解した人はかなりの自由度でポケモンスリープに役立つ情報を得られるはずです。
ここから先は理解の助けになるより深い情報(モデルで用いた特徴的な仮定)を紹介します。
メインスキルのたねの考え方
今回メインスキルのたねの仕様によるメインスキルレベルのアップには少し特殊な考え方を用いています。というのも私はメインスキルのたねの仕様を「強制的にスキルレベルアップSを付与するレアアイテム」として捉えております。なのでメインスキルのたねの使用数を増やすとスキルレベルアップS×使用数分個体値が上がります。使ってみると分かりますが、簡単にSランクが取れるようになるはずです。
簡単に言うと、「超貴重なアイテムだからこそそれを使った数匹の子の個体値はちゃんと上がるべきだ」という私の思想によるものです。ちなみにこの仕様が気になるストイックな方はメインスキルのたね使用数を0にし、その分選択するメインスキルレベルを上げれば問題なく判定できます。ただし理想個体判定の中にスキル確率が含まれているポケモンの場合は理想個体が強くなりすぎる関係で判定が下がる可能性もあるので、悪しからず。
ちなみに進化についてはこの仕様を設けておりません。もちろんこれは解釈次第なのですが、「進化はスキルレベルテーブルが上がるだけ」の仕様になっております。この意図としては、ポケモンは基本的に種ポケモンからゲットすることが多く、そこから最終進化まで行くことを標準としてモデルを組んでいるためです。(なので例えば最終進化で捕まえたポケモンの正確な個体値は、このチェッカーでは若干高く出ていることになります。まぁスキルテーブルの差なので判定もそこまで変化がない誤差の範囲ですが…気になる方は表示スキルからマイナス1で選択してもらえれば正確なものが判定できるんですが、スキルレベルアップSやMが解放されてたり未開放であったりするケースの複雑な分岐プログラムを組んでるため、自己責任でお願いします)
とまぁかなり難しい話を説明しているんですが、結論としては「この個体値チェッカーを理解していない方にとって最も使いやすい仕様」で設計しました。つまり、基本的には表示されているスキルレベルをそのまま入力しましょう!
正直上記の仕様で様々なケースで試せるレベルの方は、現状内部構造を理解している私とこのサイト制作の協力者であるプログラマーさんくらいだと思っています。
もし他にできる方がいれば、この個体値チェッカーを自分で作れると思うので、レッツチャレンジ!
きのみと食材のエナジーについて
きのみについてはレベルごとに上がるきのみエナジーを考慮しています。レベル51以降については現在データが存在しませんが、回帰分析により算出したエナジーを入力しています。ここについては将来低減する可能性もあるのですが、このまま上昇する仮定で進めております。
一方、食材についてはレベル30での第二食材の開放、レベル60での第三食材の開放を考慮しています。第一食材、第二食材、第三食材の取得率は全て同等と仮定をおいています。
しかしそれだけだと明らかにきのみの方が強いので(そもそもこのゲームはきのみの方が強いですが…)、下記の仮定を置いています。
・きのみは好みのきのみに一致の状態を仮定
・食材はレシピレベルとレシピボーナスを考慮(合計で125%増)
きのみを好みのきのみと一致させる代わりに、食材はレシピレベルとレシピボーナスを設けることで食材側のエナジーも増加させています。
ただしここのエナジーについては、レベル100の時期にはもう少し食材側のエナジーが高くなっている可能性があるので、調整の余地があるかもしれません。レベル51以降のきのみエナジーが分かったタイミングで調整する可能性があるのでご承知おきください。
EXP系の考え方
EXP系のサブスキルについてはエナジー換算するため特殊な処理をしています。
EXP上昇、通常、EXP下降のそれぞれで回帰分析そ利用して横軸日数、縦軸エナジーのグラフを算出します。それらのグラフを用いて、「EXP上昇でレベルが上がり、レベル100になるまでの通常個体とのエナジー差」の積分値を求め、日数で割り戻すことで1日分のエナジー取得値を算出します。かなりざっくりと話しておりますが、気になる方は本記事の上部に張ったリンク先の動画をご覧ください。
特に重要な示唆として、EXP上昇は選択したレベルが低いうちは評価が高いですが、レベル100になると評価が0になります。反対にEXP下降はレベルが低いうちは評価が低く、レベル100になると負の影響が0になります。
レベルごとに評価が大きく変わる特殊なスキルですが、おそらく現実に即した評価になっております。
ちなみに睡眠EXPボーナスについては、その子のみでなく全員に影響するものなので、レベルに応じた変化はつけておりません。
げんきの考え方
こちらの記事でどうぞ!
終わりに
いったん特徴的なスキルについては記載したかなと思います!他にもたくさんの仮定を用いていますが、本記事内の動画と合わせると全てわかると思います。
あとは今回のアプデ前に配信で色々説明しているので、気になる方はこちらもご覧ください。
ここまでで軽い卒論が欠けるくらいの文字数に達しているのでちょっと後半は雑になってしまい大変申し訳ないのですが、また気が向けばこの記事もブラッシュアップしていく予定です。
チェッカーの挙動について質問したくなるのはとても分かりますが、気軽に質問できるSNSがあるため本当にたくさんの質問が来てしまい原則答えることができないので、動画3本と配信1本とここまでの記事を全て読んでご自分で解決していただけると幸いです。とは言いつつ難しい部分もあると思うので、よくある質問のページも用意しておきます。こちらもあわせてご覧ください。
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